仏教は公式には欽明天皇の時代の538年ないし552年に伝来したとされるが、それ以前から朝鮮半島を経由して渡来人によって伝えられていた。その後、蘇我氏の崇仏と物部氏、中臣氏の排仏の争いがあったものの、聖徳太子によって仏教の受容が定まり、以後わが国に仏教が根を下ろすことになったことはよく知られている。
儒教もまた仁徳天皇の代に、百済から博士王仁が『論語』を持って渡来したと「日本書紀」にあり、実際百済から五経博士が渡来していたことはたしかなので、聖徳太子の代より前から朝廷で儒教の教えが講ぜられていたことは疑いない。実際、聖徳太子の十七条憲法の条文や冠位十二階の名称などに儒教の強い影響を見ることができる。
いずれにしろ、仏教と儒教の伝来によって日本の文明は新しい段階を迎えることになる。すなわち、仏教はそれまで日本にあったアニミズムの神々と習合し、先祖の冥福や病気快復を祈る新しい呪術として受容され、儒教は日本の支配権を握った天皇を中心とする権力者の国家統治と支配のためのイデオロギーとしてその後の日本に長く影響力を保つことになる。
仏教と儒教のうち、日本人の宗教心を解明するに欠かせない鍵はむろん仏教にある。ひとくちに儒仏とはいっても、儒教のほうは宗教というより古代の政治イデオロギーと位置づけたほうが正確だからである。
むろん、儒教も宗教的要素はあるわけだが、少なくとも歴史を見るかぎり、わが国では宗教というよりも国家統治と支配のためのイデオロギーと見なすべきである。
だから、日本人の宗教心の本質を探るには仏教、それも大陸の仏教そのものではなく、日本古来のアニミズムから生まれた神々と習合した仏教を軸に分析してゆく視点が不可欠であろう。ここから日本文明の心が見えてくるのである。
2016年1月18日月曜日
2015年12月15日火曜日
百万円を取り返すのは容易ではない
試みに、相手方に絶対返してもらいたいという状況に直面したとしましょう。そんなときは、まず地方裁判所で裁判を起こします。勝っても、まだ相手が争ってきたら、次に高等裁判所に行きます。さらに最高裁判所まで抵抗され、それが終わるとようやく判決が確定します。
これだけの面倒なことをやればすぐにお金が返ってくるかというと、まだ返ってきません。少なくとも自動的に返ってくるようなシステムにはなっていないのです。その後、強制執行をしなければいけません。強制執行のためには、面倒な書類を書いて、その上で相手の財産を差し押さえなければいけません。
もし相手の財産がどこにあるのか分からなかったら何も差し押さえられず、判決の強制はできません。そのような問題は、昔からありました。著名な某富豪が判決に負けて「なにがしかの金を払え」と命じられた。しかし「それがどうした」と開き直った。
原告はどうしても回収できなかった。もちろん、債務者たる富豪は、銀行口座にたくさんの預金を持っていた。しかし、どこの銀行の何支店に持っているかということが分がらなければ、たとえ裁判で苦労の末に勝訴判決を得ても、ビター文、回収できないのが現実です。
税務署のような国家権力ならば、ある程度は情報があるようです。しかし、普通の人にはそういう情報はありません。またそういう場合に、普通の人が、債務者の財産のありかに関する情報を税務署に教えてもらおうと思っても、税務署は教えてくれません。
税務署は、自分たちがお金を回収するときのためだけに情報を独占していて、普通の人がどんなに気の毒な状態でも、まずほとんど助けてくれないでしょう。それは税務署が悪いのではなく、情報の開示を税務署がやってもいいという法律はないために、そういうことはやりたくてもやれないのです。
これだけの面倒なことをやればすぐにお金が返ってくるかというと、まだ返ってきません。少なくとも自動的に返ってくるようなシステムにはなっていないのです。その後、強制執行をしなければいけません。強制執行のためには、面倒な書類を書いて、その上で相手の財産を差し押さえなければいけません。
もし相手の財産がどこにあるのか分からなかったら何も差し押さえられず、判決の強制はできません。そのような問題は、昔からありました。著名な某富豪が判決に負けて「なにがしかの金を払え」と命じられた。しかし「それがどうした」と開き直った。
原告はどうしても回収できなかった。もちろん、債務者たる富豪は、銀行口座にたくさんの預金を持っていた。しかし、どこの銀行の何支店に持っているかということが分がらなければ、たとえ裁判で苦労の末に勝訴判決を得ても、ビター文、回収できないのが現実です。
税務署のような国家権力ならば、ある程度は情報があるようです。しかし、普通の人にはそういう情報はありません。またそういう場合に、普通の人が、債務者の財産のありかに関する情報を税務署に教えてもらおうと思っても、税務署は教えてくれません。
税務署は、自分たちがお金を回収するときのためだけに情報を独占していて、普通の人がどんなに気の毒な状態でも、まずほとんど助けてくれないでしょう。それは税務署が悪いのではなく、情報の開示を税務署がやってもいいという法律はないために、そういうことはやりたくてもやれないのです。
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